AIへ伝えたはずなのに、忘れている。または、古い情報で動いている。
何度も繰り返し、自分でやったほうが早いようなことありますよね。一時的にうまく進んだのに、次にやろうとしたときにはうまく進まない。AIは便利なはずなのに、説明のやり直しで疲れてしまうこともありました。
原因は、AIのある特性でした。
AIも記憶を基に動いているわけではありません。必要な情報を認識させ、確認してもらい、記録し作業前に引き継いでもらう必要があるんです。
これをやればOK
AIに覚え続けてもらうのではなく、作業を始める前に保存したマニュアルを確認し、作業を終えたら今回の内容を記録する。この2つを毎回のルールにします。
作業を始める前は、その仕事に関係するマニュアル、確定事項、確認待ち、作業履歴、引継ぎを読み、目的・守るルール・現在地を確認してもらいます。
作業を終えたときは、会話だけでなく実際に変更したファイルも確認し、次の4つを決まった場所へ記録してもらいます。
- 今回行ったこと
- 今回決まったこと
- まだ確認が必要なこと
- 次にすること
つまり、「始める前に読む」「終えたら戻す」を一つの決まりにします。会話を一字一句保存する必要はありません。この流れがあれば、翌日も古い情報や思い込みから始めずに済みます。
まずは、これをコピペすればOK
次の文章をCodexへ送り、開始前と終了時の手順を仕事のマニュアルへ追加してもらいます。
今後、この仕事では、作業を始める前と終えたときに次の手順を必ず実行してください。
【作業を始める前】
1. この仕事に関係する保存済みのマニュアル、確定事項、確認待ち、作業履歴、引継ぎファイルを確認してください。
2. 今回の目的、守るルール、現在地、最初にする作業を短く整理してください。
3. 記録同士に食い違いがある場合や、必要な情報が不足している場合は、推測で進めず、違いと不足内容を私に確認してください。
【作業を終えたとき】
今回の会話と、実際に変更したファイルを確認し、次の4つを短く整理してください。
1. 今回行ったこと
2. 今回決まったこと
3. まだ確認が必要なこと
4. 次にすること
行ったことは「作業履歴」へ記録してください。
私が決めたことや正式資料で確認できたことだけを「確定事項」へ記録してください。
まだ決まっていないことは「確認待ち」へ記録してください。
現在地と次にすることは「引継ぎ」へ簡潔に記録してください。
日付は YYYY-MM-DD で記録してください。
私が決めていないことを推測で確定しないでください。
既存の記録と食い違う場合は上書きせず、両方を示してください。
パスワードや認証コードなどの秘密情報は保存しないでください。
この開始・終了の手順を、この仕事のマニュアルへ追記し、次回以降も毎回実行してください。
最後に、更新したファイル名と、次回最初にすることを一つだけ教えてください。
失敗したこと
最初は、すべてを一つのメモへ残していました。
すると、採用した案と途中で却下した案が混ざり、後から見ても「結局どちらに決めたのか」が分かりません。会話を丸ごと貼るほど、大事な結論が埋もれていきました。
そこで、情報を役割別に分けました。
4項目の戻し先を決める
1. 行ったことは「作業履歴」
いつ、何をして、どうなったかを残します。うまくいかなかった方法も一行あれば、同じ遠回りを減らせます。
2. 決まったことは「確定事項」
自分が承認した内容や、正式な資料で確認できた内容だけを残します。AIの提案は、承認するまで確定事項へ入れません。
3. まだ決めていないことは「確認待ち」
自分の判断が必要なこと、相手からの返信を待っていること、資料が足りないことを分けて残します。「未確認」を無理に埋めないことが、間違った記憶を増やさないコツでした。
4. 次にすることは「引継ぎ」
次回の入口だけを短く残します。長い説明より、「最初に何を確認するか」が一つ分かる方が再開しやすくなります。
古い記録と食い違ったら上書きしない
AIが以前の記録と違う情報を見つけたとき、どちらかを勝手に正解へしないようにします。
古い記録:価格はA案
新しい会話:価格はB案の可能性
状態:本人確認待ち
新しい内容が正式に決まったら、日付と根拠を付けて更新します。このひと手間で、「AIが間違えて覚えた」のではなく、「何が未確定か」を見分けやすくなりました。
毎日3分で十分
きれいな日報を書くことが目的ではありません。
作業を始める前にマニュアルを確認し、終えるときに4項目を残す。AIが読み取った内容と記録した内容を短く確認し、違っていればその場で直します。これを続けると、Obsidianには会話の量ではなく、仕事を正しく続けるための情報がたまっていきます。
第1話は、AIが戻れる保管場所を作る「初期設定」でした。第2話は、役割と安全ルールを決める「AI秘書の設定」。今回の第3話は、その場所を古くしないための「毎日の記録」です。
別のチャットや別のAIへ実際に仕事を渡す手順は、次回の第4話で紹介します。


